税務調査ってなに?

いつ税務調査が来るのか

企業運営するうえで、いつ税務調査が来るのか?と不安な経営者は多いと思います。
特に、起業して数年経過し、事業が軌道に乗り黒字化した法人は、欠損金解消や指導的意味合いも含めて税務調査が入る可能性が高まります。
※赤字の会社に税務調査が入る可能性は、黒字の会社に比べると相対的に低くなりますが、税務調査が入る可能性も十分あり得ます。売上が1,000万円程度の小さな会社でも同様です。
税務署が調査対象とする法人の選定基準は公表されておらず、確実な予測は不可能です。従って、「自社に税務調査が入った場合にでも大過なく終えられるか?」を意識して日頃の経理処理・税務申告・証拠収集を行う以外の対策はありません。

税務調査は断れるの?

税務調査は法律行為であり会社側に受忍義務があるため、拒否することはできません。※調査実施日や調査地を調整することは可能です。
税務調査の現場では、税務署の調査官が社長や経理担当者と実際に対面し、会計資料の要求や質問を行うことになります。これを法律用語で質問検査権の行使といい、拒否すると罰則があります。

余談ですが、会社に税務調査が入ることが決まった場合、第一報は顧問税理士に電話が入ります。(これを事前通知といいます)
公認会計士・税理士事務所は税務署からの着信履歴を見ると、とても嫌な気持になります(笑)

追徴課税の可能性は?

税務調査が終了すると、調査官から調査結果の通知があります。何も問題が見つからなかった場合、是認通知書が発行されます。
税務調査結果の統計データは国税庁から発表されており、年度によって多少の変動はありますが、概ね80%前後の確率で申告漏れ等が見つかったと報告されています。
裏を返すと、税務調査が入った場合に無傷で済む確率は20%程度であると考えることもできるでしょう。

※本稿は専門家以外の方でも分かりやすく理解して頂くことを重視し、前提条件や規定の委細、例外等を必要に応じ簡素化・省略して記載しております。実際の会計・税務処理や判断等を行う際には、顧問税理士などにご相談頂くことをお勧めします。